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慶應義塾卒・マンツーマン型塾講師3年の経験から受験生と就活生・若手社員に役立つ情報発信を目的としています。

TOEIC900点取得者がIELTS7.5点を取るまでに勉強したこと【留学志望者必見】

 


こんにちは。

学生や社会人で自分のキャリア可能性を広げるために英語資格の取得に取り組む方は多いでしょう。英語の資格で一般的というと、まずはTOEICに挑戦する方が多いのではないでしょうか。私は大学4年時にTOEIC(Listening & Reading Test)で720点を取得し、オンライン英会話とアマゾンプライムアメリカドラマにはまったことで、社会人二年目に念願のTOEIC900点ホルダーとなれました。

TOEICについてはこちらの記事でまとめていますので、ご参考までに。

 

startingles.hatenablog.com

 

 

今日は、そんなTOEIC900点取得者の私がIELSでOA7.5点を取得するまでに行った具体的な勉強法について紹介いたします。

 

IELTSとは

TOEICで900点という一つの壁を超えると、次に目指す英語資格で代表的なのはTOEFLかIELTSだと思います。これら二つのテストはどちらも大学の交換留学や社会人のMBA留学の基準になっていて、例えば米国のトップ大学ではIELTSのオーバーオールスコアで7.0(実質は7.5以上がスタートラインと言われています。)が最低基準としてセットされています。IELTSには”アカデミック”と”ジェネラル”の二種類の試験がありますが、これらの留学時に要求されるのは”アカデミック”が一般的です。私が受験したのもアカデミックタイプであり、この記事ではアカデミックタイプを対象に勉強方法を紹介したいと思います。

アカデミックの場合、試験はReading、Listening、Speaking、Writingの4技能の試験を受けることになり、そのそれぞれで最大9.0点のスコアが算出されます。4科目の平均の小数点第二位を四捨五入した数字が全体、つまりオーバーオール(通称”OAスコア”)とされます。

例えば、R7.0、L7.0、S6.5、W6.0ですと平均が6.625となりOAは6.5となります。

 

Readingスコアアップについて

IELTSで一番の得点源としたいのがReadingのセクションです。TOEICとの親和性が非常に高く、TOEICの英語力の延長線上で十分に7.5以上のスコアを期待できます。TOEIC900点保持者が伸ばさなければいけないポイントは①読解スピード語彙力になります。

①読解スピード

TOEICでも試験のタイムマネジメントには苦労したかと思いますが、IELTSはその比ではないくらいに読解スピードを上げる必要があります。試験時間は想像以上にタイトで、だいたい1,000wordsくらいのパッセージを3つ、合計で40問回答する必要があります。私の体感ではTOEICのノリで解いていくと半分くらいの時点でタイムオーバーになります。

読解スピードは一朝一夕では向上しません。また、毎日大量に演習したからといってその努力に比例して伸びるとも言えません。一番大切なのは毎日1パッセージ分をシッカリと演習するということです。しっかり演習するというのは、①まずは時間を計って演習(1題15分~20分が目安、文章量によって目標時間は調整)②時間がきたら、どこまで解けたかをメモしつつ、今度は時間を無視して精読し問題を解く③それでも全回答に自信がない場合、長文中のわからない単語を調べ、問題を解く④答え合わせ⑤答えを知ったうえで文章題を最低3回音読の①~⑤のセットを毎日1題分行うことです。

演習を積む問題は公式から出ている過去問をお勧めします。日本語のテキストで問題集が存在しますが、微妙に出題傾向が違ったり難易度がちぐはぐだったりでお勧めしません。あまり多くの参考書に手を出さずに、こちらの公式問題集をきっちりやり切ることが肝要です。

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②語彙力

語彙力つまり単語力ですが、TOEIC900点レベルをぎりぎりで取得した私の単語力をベースとしたとき、TOEICの試験内ではほぼ知らない単語は出てこないという状態だったのですが、IELTSではばんばんわからない単語が現れるといった感覚でした。なので、読解スピードの向上と並行して、IELTSの単語帳を使って暗記を進めることをお勧めします。ここで注意ですが、TOEFLの試験で頻出となる単語とIELTSの単語が互換性が50%くらいです。なので、もしIELTSの得点を伸ばしたいと思っている人がいれば、素直にIELTSに特化した単語帳を選択するべきだと思っています。私が使ったのは以下のもの。

ちなみに私は紹介した過去問と単語帳で読解力を鍛えたおかげでRは9.0(満点)を取得できました

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Listeningスコアアップについて

TOEICからIELTSへステップアップするとき、RとくらべてListeningはかなりそのハードルが高くなります。900点保持者であっても、何も対策しなければL6.0くらいではないでしょうか。なんといっても特徴的なのがディクテーションです。IELTSの場合、聞き取った内容を書きとる必要があるのですが、その書き取りの内容も前後の文章がリスニングの音源と全く同じ文章というわけではありません。

また、書き取り自体には難しい単語は出てこないのですが、平易な単語あってもしばらくそのレベルの単語を書き取りすることがないと、スペルがあいまいでせっかく聞き取れてもスペルミスバツになる可能性があります。例えばよく出題されるのが曜日や月の書き取りなのですが、全ての曜日と月のスペルを間違えずに書けるでしょうか?自信がない人は今一度基本用語のスペルを確認しましょう。こちらは上記Readingで紹介した過去問にリスニングパートもついていますので、そちらで演習して、間違えたり不安だったりする単語を都度拾っていけば大丈夫です。

またリスニングについては、まとまった英語の文章を集中力をたもって聞き続ける能力が必要になりますので、BBCの6minutes Englishなどを通勤や通学時に聞いたりすることも効果的でしょう。

 

Writningのスコアアップについて

Writingは正直一番の鬼門です。まずTOEICには存在しないパートですので、一から気合を入れて勉強する必要があります。といってもTOEFLと比べてもIELTSは非常に難しく、ネイティブが説いても訓練なしでが7.5以上の取得は難しいといわれています。TOEFLのWritingの場合は質より量という側面があって、とにかく時間制限内に大量のWord数を稼いで文章を書ききることができれば、多少内容が粗雑でも24点以上はとれるものなのですが、IELTSの場合は内容そのものに得点のウェイトがあります。Writingのパターンは2つで、地図やグラフをみてその内容の説明を述べていくものと、与えられたテーマに対してその賛否を述べていくものになります。

どちらのテーマも①英語のWritingフォーマットに沿った文章構成がかける②様々なジャンルに対して議論や論点のアイデアを出せる知見の深さ③お題の趣旨に最後まで沿った回答をする一貫性の3点を意識する必要があります。RやLと異なり、これらの部分は独学では厳しいものがあります。また、公式問題集に掲載される模範解答は実は微妙でして、純ジャパが同じ内容を書けるものか?と流暢すぎる文章であったり、逆に本番の試験で同じ内容を書いたとして本当に7.0以上がもらえるのか?と疑問を感じるものだったりと、あまり参考になるような回答が載っていません。MBA受験でTOP校に合格する日本人であっても、Writingについては6.5~7.0でしのぎ、そのほかのパートで8.0以上を稼いで、OA7.5を取得するパターンが多いです。

 

Speakingのスコアアップについて

Writingに続く純ジャパの鬼門はSpeakingです。OA7.5を目指す場合、Wで6.5、Sで6.5-7.0のレンジを獲得するという戦略が現実的かと思います。ただ、IELTSのSpeakingは私のように純ジャパで長期の海外経験なしという方でも7.0は取得できますので、あきらめずに対策をしていきましょう。

私がTOEFLよりIELTSをお勧めするのはこのSpeakingパートの違いにあります。TOEFLの場合、PCに向かって一方的に受験者が話します。当然相手のレスポンスなどはなく、ただ自分の音声が録音されるのみなので、試験官との会話というのが存在しません。また相手の表情を見ながら話したり、自分自身も表情やボディランゲージを使って話すことができず、非常にやりにくいのがTOEFLです。

一方でIELTSの場合は、英検と同じように試験官と個室に入り1対1でSpeakingの試験を進行します。お題も試験官から直に出題され、対話するような形で進んでいきます。相手の表情をみながら進行できるため、TOEFLと比較して非常に話しやすいです。

Youtubeには各スコアレンジがどのくらいの目安なのかというサンプル動画がアップロードされているので、まずは自分が目指すスコアのサンプル動画を確認し、到達点をイメージしてください。

Speakingで私がおすすめするのがオンライン英会話、特にレアジョブです。レアジョブのレッスンの中にDaily News Articleという教材があるのですが、私をその教材を毎日使うことでそのほかの対策は全くせずにSpeakingで7.0を安定的に取得できていました。Daily News Articleは先生とその日のお題についてディスカッションしていくのですが、この内容がIELTSのSpeakingの内容と非常に親和性があるのです。IELTSのSpeakingの場合、流暢さや難しい表現を使ったかどうかよりも、きちんと自分の考えを相手に伝えているか、内容のある話を展開できているかがスコアに反映されやすいです。なので、私はSpeaking対策でフォーマットを覚えることをお勧めしません。実際にSpeakingが苦手だからという理由で一定の形式を覚えそれ通りに話していく戦略ととった受験仲間は最高で6.5しか取れていませんでした。私の感覚としても、IELTSの試験官は自分の考えをたとえ冗長になったとしても必死に伝える姿勢を見せた方が受けがいい気がしています。また、スコアレンジ8.0のサンプル動画をみても、洗練された英語というよりもとにかくいっぱい自分の意見を述べる、という感じになっています。

対面形式の試験だからこそ、フォーマットを覚えある種機械のように話すことは、試験官に悪い印象を与える可能性すらあります。

ちなみに、スコアに影響したかどうかはわかりませんが、私の場合には試験開始前にアイスブレークをふり、試験官といい雰囲気を築けるようにしていました。

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最後に

IELTSは4技能が問われる非常にタフな試験です。また試験時間も長く、そもそも英語でものを考えるスタミナがないと、途中で息切れして今します。一方で、たとえ長期の海外経験がなくても、米国トップ大学に必要な7.5の水準は十分に到達可能ですので、あきらめずに頑張っていきましょう!