現代を生き抜くための仕事術ハッキング

慶應義塾卒・マンツーマン型塾講師3年の経験から受験生と就活生・若手社員に役立つ情報発信を目的としています。

痔の手術体験記-Part③手術(手術室での緊張から排尿の安堵まで)

さて、ようやく手術から手術直後の生活について記録します。

前回まではこちら。

 

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手術

さて、ようやく手術当日を迎えました。前日の夜から絶食、当日は朝から水も飲めません。体温と血圧を測り、いざ手術室へ。手術が初めてで、下半身麻酔も当然初めて。緊張しすぎていて血圧もおかしかったようで、手術室の看護師さんが不安を取り除くために優しく会話をリードしてくれました。ああ、医療従事者ってまじでかっけえ。

いざ、麻酔注入。麻酔自体の痛みは思っていたよりも3倍マシ。なんなら前日の点滴の注射の方がよっぽど痛い。麻酔が入ると、すぐに下半身の感覚がなくなってきました。じんわり痺れていって、途中で急いでうつぶせになって、あとは流れ作業。意識ははっきりありますが、下半身の感覚はほとんどなくなっていきました。温度の確認で冷たい氷のようなものをお尻に充てられましたが、まじで冷たさ感じない。あれよあれよと手術開始。音とにおいは感じるもんだから、けっこう進行過程がわかっていやな気持になりますが(歯医者の治療で機械音なるといやなのと同じ感覚)、痛みはなし。結構血が流れてる気はする。15分くらいだろうか、先生が手術終了の合図。診察であれだけ不愛想で苦手だったのに、手術室では頼もしく見えてしまった。悔しい。ストレッチャーに乗せられ自分の病室へ帰還。ああ終わったんだなーと感動。

 

術後

先のとおり、手術はアッという今に終わり、これで新しい生活を送れる、なんて感動していたのですが、本当の地獄はこれからでした。麻酔がまだきいているので痛みはない。というか足の感覚すらなくて、自分で動かせない。自分のベッドに戻った時に、これから注意してほしいことを看護師に言われる。まず、ぜったいに頭を上に起こさないこと。麻酔の関係で、激しい頭痛に見舞われることがあるらしく、その予防としては頭を体となるべく平行にすることが大事らしい。次に、あおむけをキープし、お尻をベッドに密着させること。自分の体重で止血するイメージなのだそうだ。ほうほう。そして最後かつ最大の鬼門。いま、麻酔の関係で下半身の機能がすべてマヒしています。徐々に感覚がもどってきますが、問題は膀胱の機能もマヒしてしまっているのです。術後4時間たっても排尿ができなければ、導尿(つまりはカテーテル)をするので、それを回避するためにこれからとにかくたくさん水をのんでくださいとのこと。2リットルを目指しましょう、と告げられました。カテーテルはかなり痛いから本当にがんばって排尿できるようにしてください、と看護師さん。ぬぐぐ、、、カテーテルは想像しただけでいやすぎる。水をのまなきゃ。でもそもそも体を横にしたり起き上がることができない。ペットボトルにストローを指し、半分こぼしながらとにかく水を飲みまくる。通常ならこれだけのめばトイレに行きたくなるタイミングなのに、一切の排尿感覚がない。やばい。。。あと30分ででなければ、残念ながらカテーテルです、、、恐怖のアナウンス。水が溜まっている感覚があり、なんならおしっこをかなり我慢したときの、あの膀胱炎ちっくな痛みの感覚はあるのに、排尿のために踏ん張るという動作ができない、というか感覚がない。看護師さんがついに宣告。。。あの、最後の最後、一度トイレに言って試してみてもいいですか?看護師「本当は体を大きく動かすのはだめだけど、若いし車いすでトイレまで行って、ちょっと試してみようか」。本当に感謝しかないですが、車いすをつかっていざトイレへ。やはり感覚はない。でもほんの少しだが、体の奥の方で少しばかり排尿のためにいきむ感覚が戻ってきたようにも思う。最初の入り口だけ勢いがつけば、重力でなんとかならないだろうか、そうおもって、変な体制だけど膀胱がうえ、股間の終点がしたになるようなアクロバットな体制をする(もちろん足にはほとんど力が入らないので、ほとんど両手の力で)。

するとどうだろうか、草木にかかる朝露のように、はかない水滴がぽつりぽつりを滴っているではないか!2リットル飲んでいたので、水滴がしたたる程度の勢いだと排尿量がおいつかず、5分くらいずっと出続けました(笑)。看護師さんもガッツポーズ。もはやトイレを除かれているといった羞恥心もなし。私もアイコンタクト、瞳でガッツポーズ。なんとかカテーテル回避。その日はずっと仰向けでそのまま就寝時間へ。排尿を終えられた安心感と手術を含めほぼ一日横になっているので疲れてはいましたが、なかなか眠りにつくことができませんでした。また、手術痕からの排出液も大量にでてきてしまい、お尻のあたりが常に湿っていて気持ち悪いのもあります。頭を常に体と並行な高さに維持する必要があり、起き上がって何かをするわけにもいきません(まあ、する元気もないですが)。しょうがないので、消灯時間が過ぎてもイヤホンをしてポッドキャストを聞いていました。同じ音楽をループするにも限界があるので、オーディブルには本当にお世話になりました。