今回は採用面接の一環でよく出題されるケース面接についてご紹介したいと思います。
ケース面接と並んで、特に外資系コンサルティングファームや投資銀行で出題されるフェルミ推定については以前記事にしましたので、そちらを読んでいただければ幸いです。
何を見られているのか
ケース面接とは簡潔に言うとあるお題に対して、その課題分析と問題解決策を問われます。例えば、地球温暖化防止政策を広めるには何が必要か?など漠然としたものから、日本のプロ野球の来場客を増やすにはどうすべきか?といった具体的な施作まで幅広いジャンルから聞かれます。
フェルミ推定との違いは、フェルミが「いかにロジカルに数字を導き出すか」であるのに対して、ケース面接は「いかにロジカルに実効性のある問題解決策を導けるか」というものです。お気付きの通り、ロジカルという面が問われていることは共通しております。出題のされ方は違えど、結局面接で聞かれるのは客観的に、そして他人に説明しても破綻がないよう道筋たてて物事を考える力といえるでしょう。
ケース面接は、ときにグループディスカッションであったり、ソロプレイだったり、思考時間をたっぷり与えられたり、前置き無く突然始まり話しながら考えなければならなかったり、多様な形式が存在しますが、やるべきことはどれも一緒ですのであまり出題のされ方自体にフォーカスして時間を割いて練習するのはお勧めしません。
特に、グルディス対策とかいって、やれタイムキーパーが得であるとか、仕切り屋が目立つとかいった類の戦略を考えるのは本当に無駄ですので、やめましょう。
実際に出たケース問題をご紹介
ここからは私が就職活動をしていく中で実際に企業の面接で出題されたケース問題をご紹介いたしますので、ぜひ練習問題として取り組んでください。
①某外資系ITコンサルファーム「日本にサマータイムをもっと普及するためには何をすべきか?」
この問題は、具体的数値をあまり考慮しなくていい点にあります。少しケースやフェルミ対策を行った学生が陥りやすいのですが、中途半端に知識と経験があるせいで無駄に自分で設問を難しくしてしまうことがあります。この問題にはフェルミ推定のようにわざわざ現状の日本企業の普及率を出さなくても良いでしょう。
その代わり、なぜなかなか普及しないのか、もしくはその手段があまり実行に至っていないのかを考えていきましょう。企業に導入のインセンティブをいかに与えるかがカギとなります。
②某外資系戦略コンサルティングファーム「プロ野球から賭博問題をなくすには?」
この問題の鍵は、道徳的なところに結論を持っていかないことです。例えば、選手一人一人が自覚を持って〜的な回答には論理性は皆無ですので危険です。あくまでコンサルティングファームですから、球団のガバナンス体制をどのようにすべきかというところから攻めていくと解きやすいと思います。
上記は僕の体験ですが、せっかくなのでOB訪問のビズリーチキャンパスとか選考体験記の就活ノートとか活用しまくって、僕以外の体験も聞けるだけ聞いた方法が有利になるのは間違い無いでしょう。なんだかんだ過去問をやりまくるのが一番ですし。
同じ大学出身の先輩に話を聞けるOB/OG訪問ネットワーク「ビズリーチ・キャンパス」 就職活動中の就活生がつくるリアルな就活情報・選考レポート【就活ノート】
対策
上記の実際の問題をみて、どう思ったでしょうか。
次から次へとアイデアが浮かぶ人もいれば、なかなか取り組みにくく感じた方もいると思います。
フェルミもそうでしたが、ケース面接もわりと序盤の面接で使われますので(たまに戦コンなんかで一次から永遠とケース面接やらせる企業もありますが)、まずまずの受け答えができれば通過できます。なのでケース対策に死ぬほど時間かけるものあまり得策と言えないでしょう。
とはいうものの、ある程度簡単なMECE分析や経営学の知識などを知っていた方が、アイデアの手助けになりますので、一冊さらっと対策本を読むことをお勧めします。
私は下記の参考書を読みました。フェルミもこのシリーズを使いましたが、何も知らない学生目線で、またあくまで就職面接対策として書いてくれているので理解しやすく、お勧めです。
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