現代を生き抜くための仕事術ハッキング

慶應義塾卒・マンツーマン型塾講師3年の経験から受験生と就活生・若手社員に役立つ情報発信を目的としています。

◯◯ヶ月本気でやれば◯◯大学受かりますか?というイケてない質問

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塾講師をやっていると、否が応でもたくさん質問されることがあります。それが「あと◯◯ヶ月本気でやれば◯◯大学受かりますか?」という質問です。

冷静に考えるとこの質問を第三者にしたところで、あまり意味はないことくらいわかるのですが、いざ自分が受験生、もしくは受験生の両親となるとどうしても聞かずにはいられないのです。今日はこの質問がなぜナンセンスなのかを記事に書きたいと思います。

 

 

受験生の心情

まず、どうして「あと◯◯ヶ月本気でやれば◯◯大学受かりますか?」という質問をしてしまうのでしょうか。

それは’安心’が欲しいからです。受験勉強というのはストレスや不安の連続です。自分が頑張っても受からなかったらどうしよう、もともと自分には設定の高すぎる志望校設定なんじゃないのかと。特に過去問を広げてみて、今の自分が全然わからない問題ばかりだとそれはもう怖くなって仕方ないです。

そこで誰かに肯定してもらいたくなるのです。「大丈夫、君なら絶対受かるよ」とか「一生懸命やること自体に意味があるんだよ」とか。もちろん、誰かに応援してもらっているのがわかったり、肯定的な言葉を投げかけてもらえると、すごく励みになりますし、頑張ろうと思えるものです。

ただ、結局勉強というのは自分次第です。英単語だって年号だって、自分ではを食いしばってやらなければ頭に入ってきません。受験は「最後まで自分を信じれるか」という勝負なのです。

 

なぜイケてない質問か

ずばり質問された側の答えは一通りしかないからです。「あと◯◯ヶ月本気でやれば◯◯大学受かりますか?」という質問をされた時、ポジティブな答えしか返ってきません。もちろん質問側もそれを期待しているのですが、回答者の立場ごとにこれを分析していきましょう。

回答者:友達

友達はあなたの絶対的仲間です。あなたが傷つかないように、またはあなたが望む回答を正解として返答するでしょう。もちろん普段の悩み事であれば正直にあなたのためを思ってネガティブなことを言ってくれたりもするでしょうが、ことさら受験という人生を左右するナーバスな問題に関しては、友達は空気を読みすぎてしまうのです。あなたの気持ちよい回答しか返ってきません。受験勉強ごときで友情関係がぎくしゃくするのも嫌だからです。

 

回答者:両親

あなたの頑張りを一番身近で感じ取ってくれる存在です。また塾や家庭教師を使用しているのなら、そのお金は親が出してくれている人がほとんどかと思います。お金払って塾通わせてるのに、「第一志望は無理だよ^^」といってくる親はいないでしょう。

発破をかける意味合いでネガティブな言葉をかける両親はいますが、そういう方と面談をしていると、心の底では我が子の努力が報われて第一志望合格を何よりも信じているんだなあと感じました。

 

回答者:塾講師

シビアな言い方になりますが、塾講師はビジネスです。生徒さんが自分の塾に通ってくれて、授業料を払ってくれないと食べていけません。なので塾講師の目線は「生徒がいかに塾をやめないでくれるか」という視点になります。

それなのに、「まあちょっと厳しいかもね」なんて言ってしまうと、それはもう自分自身の授業がよくなかったという意味に捉えられてしまう可能性もありますので、決してこのような発言は控えるでしょう。

 

いい回答者:アルバイトの塾講師

プロの塾講師ではなく、アルバイトの学生講師は、もちろん人によりますが、時にすばらしく冷静に分析をしてくれて「どこがダメなのか」もしくは「こういうところを頑張らないといけないのか」、「はっきりいって厳しいのか」を本当の意味での第三者目線で言ってくれる場合があります。先のプロの塾講師と違って経営視点を持っていないからです。生徒が辞めてしまっても、あえて大げさに言えば、別に構わないのです。また生徒からの人気によって給料が変わるインセンティブフィーなどもアルバイトには適用されないのが殆どです。

彼らは数年前まで自分自身が受験生出会ったので、親身になって答えてくれるでしょう。ただし、アルバイトという身分なので、本当に適当にやっている大学生もいます。そこは信用できる人かどうか自分で見極めてください。

 

ネットを鵜呑みにするな!

よくネットでは◯◯ヶ月でMARCHは余裕!みたいな情報を目にしますが、それは信用してはいけません。ネットは誰が発信しているかわからず、情報の信憑性が低いからです。

同じ受験生でも、都内屈指の進学校に通いつつも本気では勉強をしていない生徒、本当の意味で全く勉強してこなかった生徒など、バックグラウンドが違いすぎるので自分にの情報が当てはまるかはわからないのです。

 

結局は土壇場で慌てないようにするのがベスト

結局は計画的に長期視点で物事を捉え、自分のやるべきことを粛々と無理のないペースで進めることができたものが受験を制します。

確かにサクセスストーリーとして、3ヶ月で早慶受かりました!みたいな物語が騒がれたりしますが、それは話題になったり記事になる程にレアケースということです。大半は1年必要です。

計画の立て方は過去記事で書いたことがあるので参考にしてみてください。

 

startingles.hatenablog.com

 ではでは!