現代を生き抜くための仕事術ハッキング

慶應義塾卒・マンツーマン型塾講師3年の経験から受験生と就活生・若手社員に役立つ情報発信を目的としています。

ビジネス戦闘力とは? 〜成功に導く5つのスキルと意識〜

就活

近年、"ビジネス戦闘力"という言葉が就活関連のメディアやYouTubeチャンネルでよく取り上げられています。この言葉は、ビジネス環境においてどれだけスキルや資質を持ち、どれだけ有利な位置に立てるかを示す概念です。ただの言葉遊びではなく、ビジネスにおいて成功するためには不可欠な戦略的な能力を象徴しています。

では、具体的にビジネス戦闘力が指すのはどのようなスキルなのでしょうか。ビジネス戦闘力を高めるためには、どんな意識が必要なのでしょうか。私の8年間の社会人経験を踏まえ、以下にビジネス戦闘力を高めるためのスキルと意識を示していきます。

 

1. 問いを作れる力

ビジネスにおいて成功するためには、問題を見つけ出し、解決策を見つける能力が欠かせません。仕事ができる人は、単なる努力ではなく、なぜ問題が発生しているのかを問い続けます。商品の売れ行きが悪い場合、商品そのもの、価格、営業手法、競合他社などに問いを立て、検証し、改善点を見つけ出します。PDCAサイクルを回していくことは社会人にとっての基本的なスキルになりますが、PlanとCheckを効果的に行うには、この”問いを作れる力”を養う必要があります。

この問いを作る力を高めるには、就活生向けに出されているケース面接対策本を読むことをお勧めします。これらの本は就活生が戦略コンサルティングファームの面接を受ける際の対策として使用されるものですが、内容はすでに社会人の方には十分通用するものです。ケース面接とは実際のコンサルティングプロジェクトのように、あるビジネス課題について、それを解決するためにどのようなアプローチを行うべきかを説明が問われるものです。例えば、「〇〇駅前にあるスターバックスの店舗の売上を現在の1.5倍にせよ」といったお題が出たりします。このような問題に対して自分なりの答えを出すためには、①カフェの売上とはいったいどのような因数でなりたっているのか(一般的には客数描ける客単価と説明されます)②スターバックスの比較優位性(ほかの競合他社、例えばドトールタリーズと比べてどのような点が強みとしてあるか)③考えた打ち手を実現するにはどのような障害があるのか、など様々なことを考える必要があります。そして、この仮説検証のプロセスこそ、”問いを作る力”に直結するのです。コンサルティングファームの面接のように短時間で結論を出す必要はありません。ゆっくり一題ずつ真剣に考え、模範解答(ここでは一つの解答例といった方が良いかもしれません)を参考に、自分のロジックの弱点を考えてみることが、ビジネス戦闘力を高めるのに有効でしょう。

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2. 予測をする力

ビジネス環境は常に変化します。ビジネス戦闘力を高めるためには、未来を予測し、それに備えることが求められます。ビジネスフローを俯瞰し、複数のシナリオを考え、先手の対応をすることで、臨機応変かつ効果的に行動できます。どのような職種のビジネスマンにおいても常に複数のシナリオを想定し、それぞれのリスクカバーを事前に打てるような人材は重宝されます。利益を得るためにはリスクをとる必要がありますが、そのリスクをいかに抑えられ、ローリスクハイリターンの期待値を作れるかがビジネス戦闘力と言えます。この予測する力は、大局観すなわち世の中の動向を広い視野で見渡すことができる能力が必要です。例えば、不動産のようなトラディショナルな業界にいても、テックやエンタメといった一見関わりの薄い業界で起きている流行にも精通し、業界を超えたイノベーションの予兆をつかめるような人材になる必要があります。そのためには日々地道に読書によって知見を蓄える必要があります。日々の仕事を通して、その業界のエキスパートなナレッジは蓄積できるでしょうが、それ以外の情報をいかにインプットできるかが普通のサラリーマンとの差を生み出します。

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3. 行動に移せる力

考えるだけではなく、実際に行動して初めて成果が生まれます。ビジネス戦闘力を高めるためには、ただ愚痴をこぼすのではなく、問題に対して行動し、周囲を巻き込んで状況を改善するリーダーシップが求められます。大きな利益を生み出すビジネスになればなるほど、自分一人だけではなく、社内外を含めた多くの利害関係者をまとめ上げる必要があります。インクルーシブでコラボラティブな環境を主体的に作れる、そんなリーダーシップを発揮できる人材になる必要があります。リーダーシップには実はいろいろな型があります。自分がどのようなリーダー像を目指すか、あるいはチームメンバーによってどの型を使い分けるかを意識できれば、あなたは貴重なマネジメント層になれます。”あなたにとって理想のリーダーは?”、”あなたが尊敬するビジネスパーソンは?”このような質問に即座に答えられない場合には、今一度リーダーシップというソフトスキルについて勉強してみる価値はあると思います。

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4. 反省ができる力

1番の問いを作る力でも説明しましたが、成功したビジネスパーソンは、PDCAサイクルを徹底的に回せる人物です。試行錯誤を通じて得た経験から次の改善点を見つけ、より良い仕事を実行します。反省ができるかどうかは、成長する上での鍵となります。反省点を具体的に文章に残すことで、その成長を確認しやすくなります。もしこれから1年間で5つのPJにジョインしたとして、PDCAを回さずに行き当たりばったりでこなしてきた人材と、毎回自省を行い次のPJでの改善点を洗い出し、その能力を意図的に向上させる努力を続ける人材がいたとして、1年後にどれほどの能力の差が出ているかは言うまでもありませんね。反省なき経験は成長にはつながりません。

5. 情報の吸収と学びの継続

変化の激しいビジネス環境では、新しい知識やトレンドを取り入れることが求められます。ビジネス戦闘力を高めるためには、常に情報をキャッチアップし、学びを継続する姿勢が欠かせません。ここでいう学びとは単に読書でのインプットにとどまりません。社内だけではなく、社外、できれば業界を飛び越えたビジネスマンと出会い、ディスカッションする機会を作りましょう。自分の趣味でも、社会人サークルでも、いきつけの飲み屋でも、とにかく会社以外の人々との接点を意図的に増やしていきましょう。同じ会社での勤続年数が長くなればなるほど、社内の人間とは考え方や発送が似通ってきます。また、知らぬ間に業界の常識にとらわれてしまい、柔軟な発想が出にくくなるものです。コンフォートゾーンを打ち破るためにもそうした出会いを大切にしていきましょう。

 

具体的なスキルについてはこの記事で書いていますので参考までに。

 

startingles.hatenablog.com